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アジャイル開発のスクラムとは?メリットやデメリットを紹介

2023.12.19

さまざまなシステム開発手法があるなか、どの方法で開発を進めようか迷っている場合、アジャイル開発を検討してみてはいかがでしょうか。

本記事では、アジャイル開発についての説明をはじめ、フレームワークのひとつであるスクラム開発のメリットやデメリットをご紹介します。

記事終盤では、スクラム開発の手順をお伝えするので、これからシステム開発を検討している場合はぜひ参考にしてください。

アジャイル開発とは?

アジャイル開発とは、ソフトウェア開発における柔軟かつ効率的なアプローチのひとつです。ほかの開発手法と比べると、迅速なフィードバックと継続的な改善を重視しています。

開発サイクルは通常2〜4週間であり、各サイクルの終わりには実用可能な製品を生み出します。スケジュールは、固定的ではなくプロジェクトの進行に合わせて適宜変更が可能です。

顧客や利用者と密接に協力し、継続的なフィードバックをもとに製品を改善していきます。開発チームは、多様なスキルを持つメンバーで構成されており、役割の垣根を越えたコミュニケーションが促されます。

アジャイル開発のスクラムとは?

アジャイル開発のスクラムとは、アジャイル開発のフレームワークのひとつです。

特に、複雑なプロジェクト管理や製品開発に適しています。一定の短い期間ごとにプロダクトの一部を作成し、継続的に製品を改善していきます。

その他のフレームワーク

アジャイル開発には、スクラム以外にもさまざまなフレームワークがあります。プロジェクトの特性やチームのニーズに応じて選択することがポイントです。

アジャイル開発のフレームワークの主な種類は、以下のとおりです。

  • カンバン
  • エクストリームプログラミング(XP)
  • リーンソフトウェア開発(Lean Software Development)
  • フィーチャー駆動開発(Feature-Driven Development)
  • ダイナミックシステムズ開発メソッド(Dynamic Systems Development Method)
  • クリスタル(Crystal)

カンバンは、タスクやプロジェクトの進捗を視覚化する手法です。カンバンボードを使用して作業の流れを管理し、プロセスのボトルネックを特定して改善します。

エクストリームプログラミング(XP)は、ソフトウェア開発において頻繁なリリース・ペアプログラミング・テスト駆動開発などの技術を推奨する手法です。品質の高いソフトウェアを迅速に開発することに重点を置いています。

リーンソフトウェア開発(Lean Software Development)は、「無駄を省く」ことに重点を置き、価値のない活動を削除してプロセスを最適化する手法です。顧客価値の創出と効率的なリソース利用を目指します。

フィーチャー駆動開発(Feature-Driven Development)は、モデリングと機能リストにもとづいて開発を進める手法です。各機能の開発を短いサイクルで行います。

ダイナミックシステムズ開発メソッド(Dynamic Systems Development Method)は、プロジェクトの初期段階で全体のスコープを固定する手法です。時間と予算内で最大の価値を提供します。

クリスタル(Crystal)は、プロジェクトのサイズや重要性、チームの特性に応じて柔軟に調整する手法です。

スクラム開発の特徴やメリット

ここでは、スクラム開発の特徴やメリットを5つご紹介します。

短期間で成果が期待できる

スクラムフレームワークが採用する反復的かつインクリメンタルなアプローチにより、短いサイクルで具体的な成果物を生み出します。

短期間で成果を出すことで、プロジェクトの進捗を定期的に確認し、必要に応じて方向性を修正できるでしょう。定期的に成果を出すことで、開発チームのモチベーションが高まり、生産性の向上につながります。

正確な見積もりが出やすい

スクラム開発の反復的かつ透明なアプローチによって、プロジェクトのスコープ・所要時間・リソースの見積もりをより正確に行えるでしょう。

進捗状況を定期的にチーム全員で共有しレビューするので、実際の作業速度を把握し、今後のスプリントでの作業量をより正確に見積もることにつながります。

また、過去のスプリントから得られるデータと経験を活用することで、作業の複雑さやチームの生産性を考慮したリアルな見積もりが行えます。作業の優先順位を設定し必要に応じて調整するので、リソースを重要なタスクに集中させ、効率的なプロジェクト管理が可能になるでしょう。

メンバー育成につながる

チームメンバーが自己組織化されたチームを形成し、タスクを自主的に管理するので、個々の責任感と自立性が強化されます。スクラム開発の実践を通じて、チームメンバーのスキル・知識・経験が向上し、より効果的なチームワークが促進されることでしょう。

チームはさまざまなスキルセットを持つメンバーで構成されるため、異なる専門知識を共有し、新しいスキルを学ぶ機会が増えます。定期的なスクラムミーティングやレトロスペクティブを通じて、チーム内のコミュニケーションが強化され、協力的な作業環境が育まれます。

ユーザーの要求を取り入れやすい

スクラム開発では工程が完了するごとにサービスが提供されるので、ユーザーや顧客のフィードバックや要求の変更を迅速に反映しやすい環境が整っています。

ステークホルダーとの定期的なコミュニケーションが促されれば、ユーザーの要求に即応し、適切な製品の調整が行えます。フィードバックを受けたあと、次のスプリント計画時にそれらを考慮し、迅速に製品の改善に取り組むことが可能です。

終盤の手戻りやコスト増大を防げる

反復的かつインクリメンタルな開発アプローチにより、プロジェクトの遅い段階での大規模な変更や修正、それに伴うコストの増加を防げるでしょう。早期にフィードバックを得ることで、問題や要求の変更を早期に特定し対応できます。

スクラム開発は、変化に柔軟に対応することを重視しているため、プロジェクトの要件や優先順位が変わった際にも効果的に対応できます。ステークホルダーとの緊密なコミュニケーションを維持することで、期待のズレや誤解を防止できるでしょう。

スクラム開発のデメリット

ここでは、スクラム開発のデメリットを3つご紹介します。

スケジュールの全体を把握しにくい

短期的で反復的なアプローチが魅力のスクラム開発ですが、プロジェクト全体の長期的なスケジューリングや全体像の把握が難しいです。

頻繁な変更や要求の追加により、プロジェクトの最終的な納期やスコープが不明確になるケースがあります。またプロダクトバックログの項目は、継続的に優先順位が変更されるため、プロジェクトの全体的な目標や期限が流動的になりがちです。

コミュニケーションを取らないとスムーズに進まない

高度なコミュニケーションに大きく依存しているため、十分なコミュニケーションが行われない場合、プロジェクトの進行が滞りやすいです。コミュニケーションが不足すると、誤解や調整不足が生じ、作業の効率が低下する恐れがあります。

デイリースクラム、スプリントプランニング、レビュー、レトロスペクティブなどの定期的なミーティングを重視しますが、それを怠るとプロジェクトの進行に支障をきたす場合があります。

また、コミュニケーションやミーティング不足は、プロジェクトの方向性がずれたり、ユーザーの要求を満たせなくなったりするリスクにもつながるでしょう。

離脱者がいると進捗に影響してしまう

スクラム開発は小規模で密接に協力して作業を進めるので、チームメンバーのひとりが離脱すると、プロジェクトの進捗に大きな影響を与える恐れがあります。

スクラムチームはクロスファンクショナルであり、特定のメンバーが特有のスキルや専門知識を持っている場合があります。メンバーが離脱することで、スキルや知識を補填する必要があるでしょう。

また、残ったメンバーにその分の作業が回され、ワークロードが増加します。チームのパフォーマンスや士気に影響するでしょう。

スクラム開発の流れ

スクラム開発の流れは、以下のとおりです。

  1. プロダクトへの要望をまとめる
  2. スプリントプランニングを実施する
  3. デイリースクラムで情報を共有する
  4. スプリントレビューで確認・改善する
  5. スプリントレトロスペクティブで振り返る

プロダクトへの要望をまとめるリストは、ユーザーへの価値が一覧となっています。各項目には優先順位がつけられており、どのような価値を与えるのかをまとめます。ユーザー視点で開発を進めるためにも、重要な工程です。

スプリントプランニングは、スプリントバックログを作成するためのミーティングのことです。作業内容の担当者を決めるだけではなく、各工程の目標の明確化や工数見積もりが目的となっています。

デイリースクラムとは、毎日行うミーティングのことです。同じ時間帯にメンバーが集まって行うミーティングで、進捗状況を共有することを目的としています。

スプリントレビューとは、各工程の最終日に成果物を確認することです。ステップ1〜2で作成したスプリントバックログをもとに、要求をクリアできているかをチェックします。

スプリントレトロスペクティブとは、各工程を振り返るミーティングのことです。良かった点や悪かった点、改善点などを話し合い、次に行う工程で活かしていくことを目的としています。

まとめ

アジャイル開発は柔軟かつ効率的なソフトウェア開発手法で、変化に迅速に対応し、継続的な改善と顧客のフィードバックを重視します。

スクラムはそのひとつのフレームワークで、短期間のスプリントを中心に、定期的なレビューと調整を行います。成果が早期に得られ、ユーザーの要求に柔軟に対応し、手戻りやコスト増大を防ぐことができます。

メンバーの育成にも有効ですが、スケジュールの全体像が把握しにくく、継続的なコミュニケーションが不可欠です。

メンバーの離脱は、進捗に影響を与えるリスクがあるので、チームメンバーの選定から計画性を持って進めることがポイントです。