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アプリ開発のサーバーとは?アプリケーションサーバーのメリットやおすすめサーバーを紹介

2023.06.14

開発したいアプリの種類によっては、サーバーを利用する必要があります。

アプリ開発を検討している方の中には、アプリケーションサーバーを利用することでどのようなことができるのかと疑問に思っている方もいるでしょう。

そこで本記事では、アプリ開発に必要なサーバーについて、アプリケーションサーバーでできることや、サイドサーバー環境を用意するメリットをご紹介します。

そのほか、アプリ開発におすすめのサーバーをお伝えするので、アプリ開発をはじめようとしている方はぜひ参考にしてください。

アプリ開発に必要なサーバーとは?

アプリ開発に必要なサーバーとは?

アプリ開発に必要なサーバーは、アプリケーションを実行するための特別なコンピューターです。サーバーは、アプリケーションのバックエンド処理を担当し、ユーザーからのリクエストに応じてデータの処理や応答を行います。

アプリ開発においては、データベースへのアクセスやセキュリティの管理、さらにリアルタイムな通知やコミュニケーション機能の提供など、さまざまな機能を備えています。

アプリケーションサーバーは、開発者がアプリケーションの機能を効率的に実現するための基盤となるものであり、スケーラビリティやパフォーマンスの向上、セキュリティ対策などをサポートします。すなわち、アプリ開発に必要なサーバーは、アプリケーションの実行やデータ処理、ユーザーとのインタラクションを可能にするための重要な要素です。

アプリケーションサーバーに備わっている機能3つ

アプリケーションサーバーに備わっている機能4つ

アプリ開発を行う前に、アプリケーションサーバーを利用することでどのようなことができるのか知っておきましょう。

ここでは、アプリケーションサーバーに備わっている機能を3つご紹介します。

OS・データベースとの接続

OS・データベースとの接続とは、アプリケーションサーバーがオペレーティングシステムとデータベースとの間で効果的なコミュニケーションを確立することです。

アプリケーションサーバーのOS・データベースとの接続は、アプリケーションの安定性やパフォーマンス向上、セキュリティの確保などに重要な役割を果たします。これにより、アプリケーションは適切な環境で効率的に動作し、必要なリソースにアクセスできるようになります。

トランザクション管理

トランザクション管理とは、データベースへの操作をまとめて一つの処理として管理する仕組みです。

アプリケーション内で発生するデータベースの更新や操作は、複数のステップで構成されることがあります。例えば、ユーザーが商品を注文する場合、在庫の更新と支払い情報の登録といった複数のデータベース操作が必要です。

トランザクション管理は、これらの操作をまとめて一つの処理として扱い、すべての操作が成功するか失敗するかで、データベースの状態を一貫性のある状態に保つことを目指します。

トランザクション管理は、データの整合性と信頼性を確保するために重要な役割を果たしています。アプリケーションサーバーがこの機能を提供することで、複数のデータベース操作をまとめて安全に実行し、データの一貫性を保つことができます。

マルチプロセス・マルチスレッドサポート

マルチプロセス・マルチスレッドサポートは、同時に複数のリクエストなどを処理するために、複数のプロセスやスレッドを使用する機能です。

通常、アプリケーションサーバーは複数のクライアントからのリクエストを受け付け、それぞれのリクエストに対して必要な処理を行います。マルチプロセス・マルチスレッドサポートは、この処理を効率的に行うために、複数のプロセスやスレッドを活用します。

また各プロセス内でさらに複数のスレッドを使用することで、リクエストの処理の並列化が可能です。複数のスレッドが同時に実行されることで、リソースの効率的な活用ができるでしょう。

アプリケーションサーバーを利用するメリット4つ

アプリケーションサーバーでできること4つ

アプリ開発でアプリケーションサーバーを使う前に、サーバーを利用するメリットを把握しておきましょう。

ここでは、アプリケーションサーバーを利用するメリットを4つご紹介します。

開発コストを削減できる

アプリケーションサーバーを使用すると、開発コストを削減できる可能性があります。

アプリケーションサーバーには、セキュリティ対策やトランザクション管理などのプリビルト機能が組み込まれています。開発者はこれらの機能を独自に実装する必要がなくなり、開発時間と労力の節約につながるでしょう。

また、管理やメンテナンスを容易にするためのツールやインターフェースが備わっています。そのためシステムの監視やトラブルシューティングなどの作業が簡素化され、開発者はリソースをより効果的に活用できます。

開発プロセスの効率化や開発リソースの最適化ができれば、結果的に開発コストの削減につながる可能性があるでしょう。

サーバーの負荷を軽減できる

アプリケーションサーバーは、複数のリクエストを同時に処理することができます。そのため負荷が高い場合でも、リクエストを均等に分散させることが可能です。一部のリクエストを他のサーバーに割り当てることで、各サーバーの負荷の軽減にもつながるでしょう。

頻繁にアクセスされるデータや結果をキャッシュすることができ、同じリクエストに対して再度処理を行わずに、キャッシュから結果を返すことが可能です。サーバーの負荷を軽減できるだけではなく、応答時間の向上にもつながります。

また、メモリやプロセッサ、ネットワーク帯域などリソースの管理を効果的に行います。各リクエストに必要なリソースを適切に管理し、サーバーの負荷を軽減することができるでしょう。

セキュリティ対策ができる

アプリケーションサーバーは、ユーザーの認証やアクセス制御を管理する機能を提供します。不正なアクセスや権限のない操作を防止し、必要な権限を持つユーザーにのみアクセスを許可することが可能です。

またリソース制限により、アプリケーションに対する負荷や悪意のあるリクエストを制御し、サーバーの安定性を確保します。セキュリティポリシーにより、アプリケーションの利用条件や許可される操作などの管理が可能です。

メンテナンスやアップデートを簡単に行える

アプリケーションサーバーは、複数のアプリケーションやモジュールを一元的に管理できます。そのため、アプリケーションサーバーに対して、一度の操作でメンテナンスやアップデートが可能です。

アプリケーションの再起動なしに、アップデートや修正を行えるので、アプリケーションの停止時間を最小限に抑えられます。

また、複数のバージョンのアプリケーションやフレームワークとの互換性を保てます。新しいバージョンのアプリケーションやフレームワークがリリースされた場合でも、アプリケーションサーバーが互換性を確保し、スムーズなアップデートをサポートしてくれるでしょう。

サーバーサイド環境を用意するメリット4つ

サーバーサイド環境を用意するメリット5つ

アプリ開発におけるサーバーサイドとは、アプリケーションのバックエンド側を指します。ユーザーからのリクエストを受け取り、処理を行い、必要なデータや機能を提供する役割を果たす部分です。

ここでは、サーバーサイド環境を用意するメリットを4つご紹介します。

リアルタイムでアプリの調整ができる

アプリケーションサーバーはホットデプロイメント機能を提供しており、アプリケーションを停止することなく、リアルタイムに変更を反映させられます。たとえば、コードの修正や設定の変更を即座に行えます。

またアプリケーションのリロードを実行することで、最新のコードや設定を読み込んでアプリケーションの更新が可能です。実行中のアプリケーションでも、リアルタイムに調整できます。

プッシュ通知を飛ばせる

プッシュ通知は、アプリケーションのユーザーに対してリアルタイムな情報や通知を配信するための仕組みです。プッシュ通知を受け取ったあと、対象のデバイスに通知を送信する役割を果たします。

登録したデバイスがプッシュ通知を受け取ると、アプリケーションは通知を表示したり、特定のアクションを実行したりできます。通知をタップすることで、アプリケーションへの遷移や応答が可能です。

アプリのログを取得できる

アプリケーションサーバーは、実行中のアプリケーションの動作やイベントを監視し、それに関する情報をログとして記録します。ログには、アプリケーションの実行状態、エラーメッセージ、リクエストの詳細、アクセス制御の情報などが含まれます。

ログを取得することで、アプリケーションの動作やパフォーマンスをモニタリングし、問題の特定や改善に役立つでしょう。

コミュニケーション機能が利用できる

アプリケーションサーバーは、ユーザーのデバイスとの間でデータの送受信や相互作用を行う役割を果たします。アプリケーション内でのユーザー間のコミュニケーションや、アプリと外部のサービスやデータベースとの連携などが実現されます。

アプリケーションサーバーを介して、アプリのユーザー間でメッセージの送受信が可能です。ユーザー同士のコミュニケーションやチャット機能の実現が可能です。

重要なお知らせや新着情報を、リアルタイムに配信でき確認できるようになります。

アプリ開発におすすめのサーバー3つ

アプリ開発におすすめのサーバー3つ

はじめてアプリ開発を行う方の中には、どのサーバーを使えば良いか迷っている方もいるでしょう。

ここでは、アプリ開発におすすめのサーバーを3つご紹介します。

Apache Tomcat

Apache Tomcatは、Java ServletとJavaServer Pages(JSP)を実行するためのオープンソースのWebアプリケーションサーバーです。Apacheソフトウェア財団によって開発・管理されており、信頼性と安定性が高く、広く利用されています。

Apache Tomcatは、Javaベースのアプリケーションをデプロイして実行するための環境を提供します。主にJava ServletやJSPを使用して開発されたWebアプリケーションをサポートし、HTTPリクエストの受け取りや処理、HTTPレスポンスの生成などを行います。

またインストールや設定が比較的容易であり、初心者でも扱いやすいです。軽量でリソース消費量が少なく、高速な処理性能を持っています。プラグインや拡張機能を利用することで、機能の追加やカスタマイズが可能です。

NGINX Unit

NGINX Unitは、NGINX社が開発した軽量かつ柔軟なアプリケーションサーバーです。軽量でパフォーマンスが高く、アプリケーションのデプロイメントやスケーリングが容易です。

複数のプログラミング言語(Python、PHP、Goなど)をサポートしており、それぞれの言語で開発されたアプリケーションの実行ができます。静的ファイルの配信やリバースプロキシの機能も持っています。

また動的な設定変更やホットリロードなど、アプリケーションの変更や再起動なしに設定の調整を行うことも可能です。

PUMA

PUMAは、Rubyプログラミング言語向けの高性能なアプリケーションサーバーです。

Rubyのエコシステムで幅広く利用されており、RailsフレームワークをはじめとするRubyベースのウェブアプリケーションの開発や運用において頻繁に利用されています。

並列処理とスケーラビリティに特化しており、Rubyで開発されたウェブアプリケーションを効率的に実行できます。並列処理により、複数のリクエストを同時に処理する能力を持ち、高いパフォーマンスと応答性の提供が可能です。

まとめ

アプリ開発に必要なサーバーは、アプリケーションサーバーです。

アプリケーションサーバーには、トランザクション管理やOS・データベースとの接続、マルチプロセス・マルチスレッドサポートといった機能が備わっています。

さらにサーバーサイド環境を用意することで、リアルタイムなアプリの調整やプッシュ通知の送信、ログの取得、アンインストール後の状態保持、コミュニケーション機能の利用などのメリットも得られます。

アプリ開発のサーバーにはApache Tomcat、NGINX Unit、PUMAなどがあるので、これからアプリ開発を検討している方はぜひ参考にしてください。