中小企業の経費精算・請求書処理をSaaSで自動化する方法|バクラク・マネーフォワード・invox徹底比較
経費精算の申請・承認のために紙の領収書を集め、Excelで集計して経理に提出——こうした手作業がまだ残っている中小企業は少なくありません。2024年1月からの電子帳簿保存法の完全義務化、2023年10月からのインボイス制度への対応も、手作業では対応コストが膨らむ一方です。
本記事では、経費精算・請求書処理をSaaSで自動化する方法と、主要3製品(バクラク・マネーフォワード クラウド・invox)の比較を解説します。
この記事でわかること:
- 経費精算・請求書処理の手作業で発生しているコストと課題
- バクラク・マネーフォワード・invoxの違いと選定基準
- 電子帳簿保存法・インボイス制度への対応状況
- c3indexを通じた無料相談・導入支援の活用方法
目次
想定読者
- 経費精算・請求書処理の手作業を削減したい経理・総務担当者
- 電子帳簿保存法・インボイス制度への対応SaaSを検討している方
- 複数の会計SaaSを比較しているが決め手がない中小企業の情シス・経営者
手作業の経費精算・請求書処理が抱えるコスト

手作業による経費精算・請求書処理の実態を数字で見てみます。
経費精算の場合
- 従業員1人あたりの申請作業:月平均30〜60分
- 経理担当の確認・入力作業:申請1件あたり5〜10分
- 経費精算の承認リードタイム:平均3〜5日
従業員100名・月間経費精算300件の企業では、経理担当者が毎月25〜50時間を経費処理に費やしている計算になります。
請求書処理(受取)の場合
- 受取請求書の郵送受領・PDFダウンロード・システム入力:1件あたり5〜15分
- 月間100件の請求書を処理する場合、毎月8〜25時間が手作業に取られる
法改正対応のリスク
- 電子帳簿保存法では、電子で受け取った請求書は電子で保管する義務がある
- インボイス制度では、適格請求書発行事業者の登録番号確認が必要になった
- 手作業での対応は確認漏れ・保管ミスのリスクが高い
自動化SaaSで解決できること
経費精算・請求書処理SaaSを導入することで、以下が実現できます。
| 課題 | SaaSで解決できること |
|---|---|
| 領収書の手入力 | OCRで自動読み取り・AI自動仕分け |
| 申請フローが手動 | ワークフロー自動化・スマートフォン承認 |
| 請求書の郵送受け取り | 電子受取・OCR自動登録 |
| 電子帳簿保存法への対応 | 法令要件を満たした電子保管を自動化 |
| インボイス登録番号の確認 | 国税庁DBとの自動照合 |
| 会計システムへの入力 | 仕訳データの自動連携 |
バクラク・マネーフォワード・invox 比較表
3製品を主要観点で比較します。
| 比較項目 | バクラク | マネーフォワード クラウド | invox |
|---|---|---|---|
| 経費精算 | ○ バクラク経費精算 | ○ MFクラウド経費 | △ 経費はオプション |
| 受取請求書 | ○ バクラク請求書受取 | ○ MFクラウド債務支払 | ○ invox受取請求書 |
| 発行請求書 | ○ バクラク請求書発行 | ○ MFクラウド請求書 | ○ invox発行請求書 |
| 電子帳簿保存法 | ○ 完全対応 | ○ 完全対応 | ○ 完全対応 |
| インボイス対応 | ○ 登録番号自動照合 | ○ 登録番号自動照合 | ○ 登録番号自動照合 |
| 会計連携 | freee/MF/弥生/勘定奉行等 | freee/MFクラウド会計 | freee/MFクラウド/弥生等 |
| 向いている規模 | 100名〜(中堅〜) | 10名〜(中小〜中堅) | 30名〜(中小〜中堅) |
| 特徴 | 承認フロー自動化・分析が充実 | 会計まで一気通貫で管理できる | 受取請求書の自動化に特化 |
各製品の詳細解説
バクラク(LayerX)
バクラクは、経費精算・請求書受取・請求書発行・申請ワークフロー・電子帳簿保存・勤怠まで、バックオフィス業務全体をカバーするSaaS群です。
経費精算(バクラク経費精算)
- 領収書をスマートフォンで撮影するだけでOCR自動入力
- 申請→承認→振込まで一気通貫で自動化
- 交通費の自動計算(ICカード連携)に対応
請求書受取(バクラク請求書受取)
- 郵送・PDF・電子データを問わず、すべての請求書を一元管理
- AIが金額・振込先・勘定科目を自動読み取り
- インボイス登録番号を国税庁データベースと自動照合
バクラクが向いている企業
- 申請ワークフロー(経費・稟議・契約など)の自動化を幅広く行いたい企業
- 経費精算・請求書・勤怠を統合したバックオフィス改革を進めたい企業
- 従業員100名以上で管理コストが課題になっている企業
マネーフォワード クラウド
マネーフォワード クラウドは、会計・確定申告・請求書・経費・給与・勤怠まで、財務・経理に必要な機能をシリーズで提供するSaaS群です。
マネーフォワード クラウド経費
- スマートフォンアプリによる領収書撮影・OCR自動入力
- 交通系ICカード連携で交通費を自動取得
- マネーフォワード クラウド会計への自動連携で仕訳が自動生成される
マネーフォワード クラウド債務支払(請求書受取)
- 受取請求書のAI-OCR処理・電子保管
- インボイス登録番号の自動チェック
- 振込データをネットバンキングへ直接送信できる
マネーフォワード クラウドが向いている企業
- すでにマネーフォワード クラウド会計を使っている企業(一気通貫で管理できる)
- 経費・請求書・給与・勤怠をまとめて一つのベンダーに統合したい企業
- 中小企業〜中堅企業で、freee以外のSaaSを選びたい企業
invox(Invox)
invoxは、受取請求書・発行請求書・電子帳簿保存に特化したSaaSです。請求書処理の自動化を最優先に設計されており、受取請求書の自動処理精度が業界内でも評価されています。
invox受取請求書
- 請求書を受け取るだけで自動的に処理(AI-OCRの精度が高い)
- 電子帳簿保存法の要件を自動で満たす電子保管
- 主要会計ソフト(freee・マネーフォワード・弥生・勘定奉行)と連携
invox発行請求書
- 適格請求書(インボイス)の自動発行
- 承認フロー付きで、発行前の上長確認ができる
invoxが向いている企業
- 受取請求書の処理自動化を最優先で進めたい企業
- 既存の会計システムはそのままで、請求書処理だけ自動化したい企業
- 紙・PDF混在の請求書を大量に処理している企業
楽楽シリーズ(楽楽精算・楽楽明細)についても
楽楽精算
- 国内経費精算SaaSでシェアトップクラス
- 交通費・出張費・立替精算の申請〜承認〜振込を自動化
- 大手・中堅企業での導入実績が多く、複雑な承認フローにも対応
楽楽明細
- 請求書・納品書・支払明細などの帳票をクラウド上で発行・送付
- 郵送コスト削減・ペーパーレス請求書発行に特化
電子帳簿保存法・インボイス対応はどの製品でも基本対応
上記の主要SaaSはいずれも電子帳簿保存法・インボイス制度への対応を行っています。ただし、以下の点は製品ごとに確認が必要です。
- 電子取引データの保存要件:タイムスタンプ付与・検索機能の要件を満たしているか
- インボイス登録番号照合:国税庁データベースとのリアルタイム照合に対応しているか
- 対応している取引区分:課税・非課税・免税・輸出取引など
- 既存会計システムとの仕訳連携:自動仕訳の科目マッピングが自社の会計科目に合うか
経費・請求書SaaS選定の比較検討をc3indexに任せる理由
バクラク・マネーフォワード・invox・楽楽精算——それぞれ何が違うのか理解できても、「結局自社にはどれが合うのか」の判断は難しいものです。ベンダーに直接問い合わせれば自社製品を勧められ、比較サイトは一覧を見せるだけで選んでくれない。
c3indexへの相談は、その「判断」を代行することです。
比較検討を放棄できる
現状の業務フロー・会計システム・請求書の月間処理件数・電子帳簿保存法の対応状況をヒアリングした上で、最適な製品を2〜3本に絞り込んで提案します。
特定製品への肩入れなし
Cloud Service Conciergeを通じて複数のベンダーを取り扱っており、特定製品の販売目標に基づいた推薦は行いません。「invoxが自社に合わない場合はマネーフォワードを」という判断も、中立な立場からできます。
SIerの目線で既存システムとの連携を確認する
「弥生会計に繋がるか」「SAP・勘定奉行との仕訳連携はどうか」「基幹の発注データと請求書の照合を自動化できるか」——この種の技術的な判断は、SaaS比較サイトでは答えが出ません。c3indexはSIerとしての技術目線で、既存環境との接続可否まで踏み込んで確認します。
c3indexはCloud Service Concierge(SB C&S運営)のパートナーとして、バクラク・マネーフォワード クラウド・invox・楽楽シリーズを含む会計・経理SaaSの選定・導入支援を無料で行っています。
ご相談できること:
- 自社の業務フロー・会計システム・利用規模に合った製品の絞り込み
- 既存の会計ソフト(弥生・勘定奉行・SAP・その他基幹システム)との連携可否の確認
- トライアル・デモの手配・設定支援
- 電子帳簿保存法・インボイス対応の要件整理と適合確認
よくある質問
Q. すでに弥生会計を使っています。連携できるSaaSはありますか?
A. バクラク・invox・楽楽精算などは弥生会計との連携に対応しています。経費データを弥生会計に自動連携することで、手入力が不要になります。詳細な連携設定はご相談ください。
Q. 製造業の場合、発注書・納品書の電子化にも対応できますか?
A. 請求書以外の帳票(発注書・納品書・検収書)の電子化も、製品によって対応範囲が異なります。自社のどの帳票を電子化したいかを整理してからご相談ください。
Q. 従業員が少ない中小企業でも費用対効果がありますか?
A. 従業員20〜30名規模でも、経費精算SaaSの導入で月5〜10時間の工数削減が見込める場合があります。ご相談時に現状の工数と対象件数をお伝えいただければ、費用対効果の概算をお見せします。
Q. クラウドSaaSへのデータ移行はどうなりますか?
A. 既存のExcelや会計ソフトからのデータ移行についても、導入支援の中でサポートします。移行データの整理・インポート手順まで含めてご案内します。
まとめ
経費精算・請求書処理SaaSの特徴はこの記事で把握できます。ただし「どれが自社に合うか」の判断は、製品の機能だけでは決まりません。
- 比較検討を任せる:業務フロー・会計システム・処理件数を話すだけで候補を絞り込む
- 中立な選定:バクラクを勧めるべき場面もあれば、invoxが正解の場面もある。利益相反なく判断できる
- SIerの技術目線:弥生・勘定奉行・SAP・基幹システムとの連携可否まで踏み込んで確認できる
製品の比較で迷ったら、比較検討の工数をc3indexに委ねてください。