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ワークフローシステムとは?簡単にメリットや選ぶ時のポイントを解説

2024.05.30

ワークフローシステムは、業務やタスクの流れを自動化して管理するためのシステムです。

本記事では、ワークフローシステムを導入するメリットや注意点をご紹介します。

そのほか、ワークフローシステムを選ぶときのポイントもお伝えするので、導入を検討している場合はぜひシステム選びの参考にしてください。

ワークフローシステムとは?

ワークフローシステムとは、業務プロセスやタスクの流れを自動化し、管理・最適化するためのソフトウェアやプラットフォームを指します。これにより、企業や組織内の作業が効率的かつ一貫して行われるようになります。

代表的なワークフローシステムには、以下のようなものがあります。

  • Zapier:異なるアプリケーション間のタスクを自動化するツール
  • Trello:プロジェクト管理やタスク管理に特化したビジュアルなツール
  • JIRA:ソフトウェア開発プロジェクトに適したタスク管理ツール
  • Asana:タスクやプロジェクトの管理に使用されるツール

ワークフローシステムを導入するメリット

ここでは、ワークフローシステムを導入するメリットを4つご紹介します。

1. スムーズな意思決定を促す

ワークフローシステムでは、関係者全員がリアルタイムで最新の情報にアクセスできます。各メンバーが常に最新の状況を把握し、迅速かつ適切な意思決定を行うことが可能です。

例えば、プロジェクトの進捗状況や問題点が即座に共有されるため、必要な対応を迅速に取ることができます。

ワークフローシステムは、業務プロセスの進行状況を可視化し、誰がどのタスクを担当しているか、どの段階でボトルネックが発生しているかを明確にします。意思決定者は、全体の状況を正確に把握でき、根拠に基づいた判断を行いやすくなります。

タスクの進行状況や期限が近づくと、自動で通知やリマインダーが送信される機能により、重要な事項が見落とされることを防ぎます。これにより、意思決定に必要な情報やアクションがタイムリーに行われ、迅速な対応が可能となります。

また、すべてのアクションや変更履歴が記録されるため、過去の決定やその根拠を簡単に追跡が可能です。過去の意思決定に基づいた効果的な戦略を立てることができるでしょう。

2. ボトルネックを可視化できる

ワークフローシステムは、業務プロセスの各ステップをリアルタイムで監視し、進捗状況を可視化します。どのタスクが予定通りに進んでいないか、即座に把握することが可能です。

たとえば、あるステップでタスクが停滞している場合、その情報がすぐに関係者に通知され、迅速な対応が可能となります。

また、各プロセスのデータを収集し、分析する機能を持っています。このデータ分析により、どの部分で作業が遅延しているか、どのタスクが頻繁にボトルネックとなっているかを明確にするレポートが生成されるでしょう。

特定の人物やチームに業務が集中している場合、その情報がすぐに分かるため、リソースの再分配を行い、負荷の均等化を図ることができます。その結果、一部の担当者の過負荷によるボトルネックを防げます。

3. ペーパーレス化につながる

ワークフローシステムの導入は、紙の購入・印刷・保管・郵送などにかかるコストの削減につながります。ペーパーレス化により、紙関連のコストが不要になるので、特に大量の書類を扱う業務ではコスト削減効果が顕著です。

デジタル文書は、検索・共有・編集が容易です。ワークフローシステムを使用することで、文書の検索や取り出しにかかる時間を短縮できます。紙の書類を探す手間が省けるため、業務効率が向上するでしょう。

紙の文書は紛失や盗難のリスクがありますが、デジタル文書はパスワード保護や暗号化、アクセス権限の設定などでセキュリティを強化できます。ワークフローシステムでは、アクセスログを記録する機能もあり、誰がいつどの文書にアクセスしたかを追跡できるため、不正アクセスの防止にも役立ちます。

4. 内部統制を強化できる

ワークフローシステムは、業務手順やフローを標準化することが可能です。これにより、各部門や従業員が一貫した方法で作業を行うことができ、ミスや不正のリスクが低減します。

ワークフローシステムでは、各ユーザーのアクセス権限を細かく設定することができます。重要なデータや機密情報へのアクセスが制限され、不正な操作や情報漏洩を防ぐことが可能です。

ワークフローシステムは、すべての操作や変更の履歴を記録します。監査証跡により、誰がいつ何を行ったかを追跡できるため、不正や問題が発生した際に迅速に原因を特定し、対処することが可能です。

また、特定の業務プロセスにおいて承認が必要な段階を設定できます。重要な決定や支出に対して適切な承認が得られるまで次のステップに進むことができなくなり、不正な操作や不適切な支出を防止します。

ワークフローシステムを導入する際の注意点

ここでは、ワークフローシステムを導入する際の注意点を2つご紹介します。

1. 操作に慣れるまでに時間がかかる

従業員は、これまで使い慣れたツールや方法から離れ、新しいインターフェースや機能に慣れる必要があります。このプロセスには時間と労力がかかるため、最初は生産性が一時的に低下する可能性があるでしょう。

変更に対する抵抗感は、どの組織でも一般的です。従業員は新しいシステムに対して懐疑的であったり、操作方法に不安を感じたりすることがあります。

この抵抗を最小限に抑えるためには、導入前から従業員に対して適切な情報提供とコミュニケーションを行うことが重要です。

効果的なトレーニングプログラムを実施することで、従業員が新しいシステムに迅速に慣れることができます。

トレーニングは、システムの基本操作から始まり、応用的な使い方までカバーする必要があります。適切なトレーニングを受けることで、従業員の不安を和らげ、システムの効果的な利用の促進が可能です。

2. 機能が十分に備わっていない

ワークフローシステムを選定する際、まず組織の具体的な要件を明確にすることが重要です。これには、現在の業務プロセスの分析や、従業員からのヒアリングを通じたニーズの把握が含まれます。

要件定義が不十分だと、選定したシステムが必要な機能を備えていない可能性が高くなります。

ワークフローシステムの中には、標準機能が限定的で、必要な機能を実装するために多大なカスタマイズが必要なものもあります。過度なカスタマイズは、導入コストの増加や、将来的なメンテナンスの難易度を高める原因となるでしょう。

組織が成長するにつれて、ワークフローシステムの利用範囲やニーズも変わっていきます。導入時にシステムのスケーラビリティを考慮しないと、後に機能や容量が不足し、新たなシステムの導入や追加費用が発生するリスクがあります。

ワークフローシステムを選ぶ時のポイント

ここでは、ワークフローシステムを選ぶ時のポイントを5つご紹介します。

1. 自社に合ったタイプであるか

まず、自社の業務プロセスを詳細に把握することが重要です。どの部門がどのような業務を行っているか、どのプロセスが自動化や効率化を必要としているかを明確にする必要があります。

自社の業務に特化したカスタマイズが、どの程度必要かを考慮します。標準機能で自社のニーズを満たせるシステムもあれば、大規模なカスタマイズが必要なシステムもあります。また、カスタマイズの程度によって、導入コストや時間、メンテナンスの手間が変わるため、事前にこれを見極めることが重要です。

2. 簡単に操作できるか

使いやすいワークフローシステムは、直感的なユーザーインターフェースを持っています。

アイコンやボタンの配置、ナビゲーションメニューの構造が分かりやすく、ユーザーが迷わず操作できることが重要です。UIが直感的であれば、特別なトレーニングを受けなくても基本的な操作が可能になります。

システムを選ぶ際、分かりやすい操作マニュアルやヘルプ機能が備わっているかを確認しましょう。オンラインヘルプやチュートリアルビデオ、FAQなどが充実していると、ユーザーが問題に直面したときに自力で解決できることが増え、サポートへの依存を減らせます。

導入初期のトレーニングが、どの程度充実しているかも重要です。使いやすいシステムであっても、初期段階で適切なトレーニングを受けることで、ユーザーが迅速に操作に慣れるでしょう。

また、ユーザーごとに必要な情報や機能が異なる場合が多いため、カスタマイズ可能なダッシュボードを持つシステムが望ましいです。ユーザーが自分の業務に最適なレイアウトやウィジェットを設定できることで、効率的な作業環境を作り出せます。

3. サポート体制が整っているか

導入時にベンダーからどの程度のサポートが受けられるかを確認しましょう。具体的には、システムのセットアップ、カスタマイズ、ユーザートレーニングなどが含まれます。

導入支援が充実していると、システムを迅速に立ち上げることができ、初期の運用をスムーズに進められます。

また、ユーザーがシステムを効果的に利用するためには、適切なトレーニングが不可欠です。ベンダーが提供するトレーニングプログラムの内容や形式を確認し、従業員が必要な知識とスキルを習得できるかを評価します。

問題が発生した際に、アクセスできるサポートチャネルの多様性も重要です。電話サポート、メールサポート、ライブチャット、サポートチケットシステムなど、多様なチャネルが提供されていると、緊急度や状況に応じて最適な方法でサポートを受けられるでしょう。

4. 他のシステムとの連携できるか

ワークフローシステムが他のシステムと連携するための主要な方法は、APIを介した連携です。APIが提供されており、他のシステムとのデータの受け渡しが容易に行えるかどうかを確認します。

また、APIの機能や範囲も重要です。必要なデータや操作をカバーするAPIが提供されているかどうかを確認しましょう。

一般的な連携プロトコルやフォーマットをサポートしているかが重要です。これにより、他のシステムとの連携がよりスムーズに行えます。

5. 必要な機能が備わっているか

ワークフローシステムが、業務プロセスを設計・定義し、管理するための機能を備えているかを確認します。ワークフローの作成・編集、ルールや条件の設定、ワークフローのバージョン管理などが含まれます。

業務に必要なフォームを作成し、カスタマイズできる機能があるかを確認します。フォームの作成やフィールドの追加・編集、フォームのレイアウト設定などが可能であるものを選ぶと良いでしょう。

まとめ

ワークフローシステムは業務プロセスを効率化し、意思決定や作業フローを最適化するツールです。

導入することで、スムーズな意思決定やボトルネックの可視化、ペーパーレス化、内部統制の強化などのメリットが得られます。

ただし、操作に慣れるまで時間がかかったり、全ての必要な機能が備わっていない場合もあります。

適切なシステムを選ぶためには、自社のニーズに合ったタイプや操作のしやすさ、十分なサポート体制、他のシステムとの連携、必要な機能が備わっているかを確認することが重要です。