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AWS構成図のサンプル集【2026年版】|基本Webシステムから高可用性・バックアップ構成まで6パターンを解説

2026.03.25

/最終更新日:


「AWSで構成図を作りたいが、どんなパターンがあるか分からない」「既存のサンプルを見ながら設計したい」——AWS構成図の設計で参考になるサンプルを探している方のために、本記事では代表的な6つの構成パターンをテンプレート形式で解説します。

この記事でわかること

  • AWSの代表的な構成パターン6種類のサンプル
  • 各構成の適用場面・コスト感・ポイント
  • 構成図を書く際に使えるAWS公式アイコンと無料ツール

想定読者

  • AWSでシステムを設計・構築しようとしているエンジニア・情シス担当者
  • オンプレからAWS移行を検討している方
  • AWS構成図のサンプルを見ながら設計を進めたい方

AWS構成図の基本要素

構成図を書く前に、よく使うAWSサービスのカテゴリを整理しておくと設計がスムーズです。

カテゴリ主なAWSサービス役割
コンピューティングEC2・Lambda・ECSサーバー・アプリの実行
ストレージS3・EBS・EFSデータの保存
データベースRDS・DynamoDB・ElastiCacheDB・キャッシュ
ネットワークVPC・ALB・Route 53・CloudFront通信制御・配信
セキュリティIAM・WAF・GuardDuty・Secrets Manager認証・防御
監視CloudWatch・X-Rayログ・アラート

構成図は用途に応じて「全体構成図」「VPC内部の詳細図」「データフロー図」を使い分けます。


サンプル1:基本Webシステム(3層構成)

適用場面:社内向けWebアプリ・中規模ECサイト・業務システムのクラウド化

構成の流れ:

  1. インターネット → Route 53(DNS解決)
  2. Route 53 → ALB(Application Load Balancer)
  3. ALB → パブリックサブネット(ap-northeast-1a / 1c)
  4. EC2 × 2台(Auto Scaling)→ プライベートサブネット内に配置
  5. EC2 → RDS MySQL(Multi-AZ:プライマリ + スタンバイ)
  6. 静的ファイル・バックアップ → S3

構成のポイント:

  • ALBでトラフィックを2台のEC2に分散(高可用性の基本)
  • RDSのMulti-AZでDBのフェイルオーバーを自動化
  • EC2はプライベートサブネットに配置し、直接のインターネットアクセスを遮断
  • Auto Scalingでトラフィック増加時にEC2を自動追加

費用感(東京リージョン・目安):月額3〜8万円程度(EC2 t3.medium×2・RDS db.t3.small×1)


サンプル2:静的サイト + CDN構成

適用場面:コーポレートサイト・ランディングページ・静的なドキュメントサイト

構成の流れ:

  1. Route 53 → CloudFront(CDN)
  2. CloudFront → S3バケット(オリジンリクエスト時のみ)
  • 保存コンテンツ:HTML / CSS / JavaScript / 画像・動画
  • バケットポリシー:CloudFrontのみアクセス許可(OAC設定)

構成のポイント:

  • S3バケットはパブリックアクセスをブロックし、CloudFront経由のみに限定(OAC:Origin Access Control)
  • CloudFrontのキャッシュにより、S3への直接リクエストを削減してコスト最適化
  • Route 53でカスタムドメインを設定、ACMでHTTPS化

費用感:月額500円〜3,000円程度(アクセス量に依存)


サンプル3:サーバーレス構成(Lambda + API Gateway)

適用場面:APIバックエンド・バッチ処理・イベントドリブンな業務自動化

構成の流れ:

  1. クライアント(ブラウザ / モバイルアプリ)→ HTTPS → API Gateway
  2. API Gateway → Lambda関数群(エンドポイント別にルーティング)
  • /users → Lambda(ユーザー管理)
  • /orders → Lambda(注文処理)
  • /reports → Lambda(レポート生成)
  1. Lambda → DynamoDB(NoSQL DB)
  2. ファイル保存・レポート出力 → S3
  3. 通知 → SES(メール)/ SNS(プッシュ通知)

構成のポイント:

  • サーバー管理不要・アイドル時のコストゼロが最大のメリット
  • アクセス量が少ない〜中程度のAPIに適している(大量同時アクセスはコールドスタートに注意)
  • DynamoDBはスキーマレスのため、変更が多い初期開発フェーズに向いている

費用感:月額数百円〜(リクエスト数に依存、無料枠内に収まるケースも多い)


サンプル4:高可用性(マルチAZ + フェイルオーバー)構成

適用場面:24時間稼働が必要な基幹システム・ECサイト・顧客向けサービス

構成の流れ:

  1. Route 53(ヘルスチェック + フェイルオーバールーティング)→ ALB
  2. ALB → AZ1(ap-northeast-1a): EC2 + RDS プライマリ
  3. ALB → AZ2(ap-northeast-1c): EC2 + RDS スタンバイ(自動フェイルオーバー)
  4. セッション・キャッシュ → ElastiCache(Redis)
  5. 共有ファイル・バックアップ → S3
  6. 障害検知・アラート → CloudWatch

構成のポイント:

  • 2つのAZにEC2とRDSを分散配置し、AZ障害時も自動フェイルオーバー
  • ElastiCacheでセッション情報を集中管理(EC2が増減してもセッション維持)
  • CloudWatchアラームで異常を検知し、SNS経由でメール・Slackに通知

費用感:月額8〜20万円程度(EC2 t3.medium×2・RDS db.t3.medium Multi-AZ)


サンプル5:オンプレ + AWSハイブリッド構成(VPN接続)

適用場面:基幹システムはオンプレに残したまま、一部機能のみをAWSに移行したい場合

構成の流れ:

【社内ネットワーク】

  • オンプレ基幹システム・社内ファイルサーバー
  • ↓ Site-to-Site VPN(または Direct Connect)で接続

【AWS側】

  1. VGW(仮想プライベートゲートウェイ)→ VPC プライベートサブネット
  2. VPC内:EC2(クラウド側アプリサーバー)/ RDS(クラウド側DB)/ S3(バックアップ・ファイル共有)
  3. 監視 → CloudWatch

構成のポイント:

  • Site-to-Site VPNはインターネット経由の暗号化接続(月額約3,000円〜)
  • AWS Direct Connectは専用線接続(安定した帯域・低遅延が必要な場合)
  • オンプレとAWSのIPアドレスが重複しないよう事前設計が必須

サンプル6:バックアップ・DR(災害対策)構成

適用場面:オンプレサーバーのバックアップをAWSに移行したい / BCP対策として2拠点化したい

構成の流れ:

【オンプレミス環境】

  • 基幹サーバー・ファイルサーバー
  • ↓ AWS Storage Gateway / Backup Agent 経由で転送

【AWS側】

  1. S3(バックアップデータ保存)
  • S3 標準:直近30日分
  • S3 Glacier:90日〜1年分
  • S3 Glacier Deep Archive:1年以上の長期保存
  1. AWS Backup → バックアップスケジュールの自動管理
  2. CloudWatch → バックアップ成否の監視・アラート通知

構成のポイント:

  • S3 Glacier Deep Archiveは約0.2円/GB/月と低コスト(NASの維持コストと比較)
  • AWS Backupでスケジュール・世代管理を自動化(手動運用ゼロ)
  • クロスリージョンレプリケーション(CRR)を設定すると別リージョンにも複製可能

AWS構成図を書くときの注意点


AWSの構成設計・構成図作成についてお困りですか?
c3indexでは、要件整理から構成設計・構築・運用支援まで対応しています。まずはお気軽にご相談ください。


注意1:セキュリティグループ・IAMの設計を省略しない

サンプルには簡略化のためにセキュリティグループ(SG)やIAMロールを省いていますが、実際の設計では必須です。特に「必要最小限の権限(最小権限の原則)」でSG・IAMを設定することが重要です。

注意2:コスト試算をセットで行う

構成を決めたらAWS Pricing Calculatorで月額費用を試算してください。特に「EC2の24時間稼働」「RDSのMulti-AZ」「データ転送料」は費用が大きくなりがちです。

注意3:構成図のバージョン管理をする

AWSの構成は変更が多いため、draw.ioのファイルをGitで管理するか、Confluence等のドキュメント管理ツールで最終更新日と担当者を記録することをおすすめします。


よくある質問

Q. AWS構成図を書くのに最適なツールは何ですか?

A. 無料で始めるならdraw.io(diagrams.net)が最もおすすめです。AWSの公式アイコンセットが内蔵されており、ブラウザ完結で使えます。AWS専用の構成図ツールとしてはCloudcraftがあり、コスト試算との連動が便利です。

Q. 構成図はどこまで詳細に書くべきですか?

A. 用途によります。経営層への説明資料なら「全体構成」のシンプルな図で十分です。運用・保守担当者向けにはIPアドレス・ポート番号・SG名なども記載した詳細図が必要になります。「誰が読む図か」を先に決めることが大切です。

Q. AWS構成図のテンプレートはどこで入手できますか?

A. AWS公式のAWS Architecture Centerにリファレンスアーキテクチャが多数公開されています。draw.ioのテンプレートギャラリーにもAWS向けテンプレートがあります。


まとめ

  • AWS構成図の代表パターン:①基本Web3層②静的サイト+CDN③サーバーレス④高可用性⑤ハイブリッド⑥バックアップDR
  • 構成を選ぶ基準:可用性要件・コスト・オンプレとの連携有無・スケーラビリティ
  • 構成図を書くツール:draw.io(無料・AWS公式アイコン対応)が最初の選択肢
  • 構成図にはセキュリティグループ・IAM設計もセットで考える
  • AWS Pricing Calculatorで費用試算をセットで行う

AWSの構成設計・構築はc3indexへ

c3indexでは、AWS構成の設計から構築・運用支援まで一貫して対応しています。「どの構成が自社に合うか分からない」「オンプレからAWSへの移行を検討している」といったご相談から歓迎です。