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AWS Pricing Calculatorの使い方【2026年版】|料金見積もりの手順・注意点・コスト削減のコツ

2024.05.23

/最終更新日:

「AWSを導入したいが、月額でいくらかかるのか見当がつかない」「ベンダーから出された見積もりが妥当か、自分でも検算したい」——そんな情シス担当者にとって、AWS Pricing Calculatorは必須のツールです。

AWS Pricing Calculatorは、AWSの月額・年間コストを無料で見積もれる公式ツールです。EC2・RDS・S3をはじめとする200以上のサービスに対応しており、リージョンやインスタンスタイプごとの詳細な料金シミュレーションが可能です。

本記事では、AWS Pricing Calculatorの基本的な使い方から、見積もりで見落としがちな隠れコスト料金を抑えるための3つのコツまで一気通貫で解説します。

この記事でわかること

  • AWS Pricing Calculatorの概要と2026年時点の最新仕様
  • EC2・RDS・S3・VPCの見積もり手順(画面付き)
  • 見積もりで見落としやすい5つの隠れコスト
  • AWSの料金を抑える3つのコツ(リザーブドインスタンス・Savings Plans・スポットインスタンス)
  • 見積もり結果の共有・エクスポート方法

想定読者

  • AWSの導入を検討しており、事前にコストを把握したい情シス担当者
  • ベンダーからの見積もりを自分で検算したい方
  • AWS利用中で、コスト最適化の余地がないか確認したい方

AWS Pricing Calculatorとは?

AWS Pricing Calculatorは、AWSが提供するオンラインツールです。

ユーザーがAWSサービスを利用する際のコストを見積もるためのものです。ユーザーは様々なAWSサービス(EC2、S3、RDSなど)を選択し、具体的な構成や使用量に基づいてコストを詳細に見積もることができます。

サービスごとに細かい設定が可能で、インスタンスタイプ、ストレージ容量、リージョンなどのパラメータの指定が可能です。見積もり結果はグラフや表で視覚化され、コストの内訳を分かりやすく確認できます。

見積もりは保存、共有、ダウンロード可能で、プロジェクトの予算管理やレポート作成に役立ちます。複数のシナリオを作成して比較することで、最もコスト効率の良い構成を見つけられるでしょう。

AWS Pricing Calculatorを利用するメリット

ここでは、AWS Pricing Calculatorを利用する主なメリットを3つご紹介します。

1. コストの予測と見積もりができる

クラウドサービスのコストは使用量に応じて変動するため、予算の管理が難しい場合があります。AWS Pricing Calculatorを使用すると、事前に詳細なコスト見積もりを行い、予算を適切に計画することが可能です。

複数のサービスや構成オプションを比較することで、コスト効率の高い選択肢を見つけられます。たとえば、オンデマンドインスタンスとリザーブドインスタンスのコストを比較して、最も経済的な選択が実現できるでしょう。

また、使用するリソースの量や種類を適切に見積もることで、不要なリソースの使用を避けられます。これにより、無駄なコストを削減し、資源を最適に配分することが可能です。

新しいプロジェクトやサービスを開始する際に、予想されるコストを事前に把握することで、ビジネス計画の策定や投資判断をサポートします。経営陣やステークホルダーに対して、信頼性の高いデータを提供できるでしょう。

2. 複数のシナリオを作成して比較できる

複数のシナリオを作成して比較できる機能は、異なるリソース構成や利用パターンを比較して、最もコスト効率の高いオプションを選択するのに役立ちます。

例えば、オンデマンドインスタンスとリザーブドインスタンス、あるいは異なるインスタンスタイプのコストを比較できます。

さまざまなシナリオをシミュレーションすることで、予期せぬコスト増加のリスクを低減できます。異なる使用パターンや障害時のコスト影響を事前に評価することも可能です。

また、複数のシナリオのコストを比較し、それぞれのメリットとデメリットを検討することで、より情報に基づいた意思決定が可能になります。経営陣やステークホルダーに対して、明確かつ詳細なコスト分析を提示できます。

ビジネスの成長や変化に対応するために、異なるスケーリングプランや利用パターンをシミュレーションが可能です。その結果、需要変動や新しいプロジェクトに対して柔軟に対応できるプランを策定できるでしょう。

3. コストの最適化につながる

コストの最適化は、クラウドリソースの利用において、最小限のコストで最大限のパフォーマンスと効率を達成することを意味します。

コストの最適化により、限られた予算内でより多くのリソースを利用できます。不要なコストを削減し、本当に必要なサービスに投資することが可能です。

また、無駄なリソース使用を削減することは、環境負荷の軽減にもつながります。効率的なリソース利用は、サステナビリティの観点からも重要です。

見積もりで見落としやすい5つの隠れコスト

AWS Pricing Calculatorで見積もりを作成する際、以下の5項目は見落とされやすいコストです。本番運用で「想定より高い」とならないよう、事前に把握しておきましょう。

#隠れコスト内容影響度の目安
1データ転送料(アウトバウンド)AWSリージョンから外部へのデータ送信に課金。月10GBまで無料だが、Webサイトや動画配信では月数万円〜数十万円になることも中〜大
2EBSスナップショット料金EC2のバックアップ(スナップショット)はS3に保存され、容量に応じて課金。自動スナップショット設定で気づかず積み上がるケースが多い小〜中
3CloudWatch ログ・メトリクス料金カスタムメトリクスの追加やログの長期保存で、予想外のコストが発生する。標準メトリクスは無料だが、詳細モニタリング有効化で課金開始小〜中
4Elastic IP の未使用料金稼働中のインスタンスに紐づいていないElastic IPは時間課金される。検証環境の停止時に外し忘れるケースが典型
5NAT Gateway のデータ処理料金VPC内のプライベートサブネットからインターネットへ通信する際のデータ処理量に応じて課金。想定以上のトラフィックで月額が膨らむ中〜大

これらの隠れコストを含めた正確な見積もりが難しい場合は、AWS導入支援の実績があるパートナー企業に相談するのも有効です。

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AWS Pricing Calculatorを利用する手順

ここでは、AWS Pricing Calculatorを利用する手順を3ステップに分けて解説します。

1. 事前準備を行う

AWS Pricing Calculatorを利用する際、こちらにアクセスしましょう。

表示言語を日本語に変更したら、「見積もりを作成」をクリックします。

2. サービスごとに見積もりを行う

AWS Pricing Calculatorで見積もりを行うとき、サービスごとに利用内容を入力していく必要があります。AWSの代表的なサービスである、EC2・RDS・VPCの3つのサービスの見積もり方法をご紹介します。

EC2

EC2の見積もりでは、リージョンの選択で「アジアンパシフィック(東京)」を選択します。サービスの検索欄でEC2と入力し、表示された「Amazon EC2」の「設定」をクリックしましょう。

説明欄に、サービスの利用目的などの情報を任意で入力します。たとえば、Webサーバーなどと入力すると良いでしょう。

そのほか、インスタンスタイプやお支払いオプション、EBSのストレージ量を設定します。

設定が済んだら、下部にある「サービスを保存して追加」をクリックして見積もりが完了です。

RDS

RDSの見積もりでは、サービスの検索欄で「RDS」と入力し、表示された「Amazon RDS for MySQL」の「設定」をクリックします。

説明欄には、サービスの利用目的などの情報を任意で入力します。たとえば、「Web用DB」と入力すると良いでしょう。

そのほか、デプロイオプションやストレージ量を設定します。

設定が済んだら、下部にある「サービスを保存して追加」をクリックすると、RDSの見積もりは完了です。

VPC

VPCの見積もりでは、サービスの検索欄で「VPC」と入力し、表示された「Amazon Virtual Private Cloud(VPC)」の「設定」をクリックします。

説明欄にサービスの利用目的などの情報を、任意で入力します。たとえば、「Web用VPC」などと入力すると良いでしょう。

そのほか、見積もるVPC サービスを選択したり、送信データ転送量を入力したりします。

設定が済んだら、下部にある「サービスを保存して追加」をクリックすると、VPCの見積もりは完了です。

3. 合計料金を確認する

AWS Pricing Calculatorでサービスごとに必要事項を入力したら、画面右下にある「概要を表示」をクリックすると、合計料金を確認することができます。

AWS Pricing Calculatorで確認できる合計料金は、1か月のものと12か月分のものが表示されます。

1年間でどれくらいかかるのかもひと目で確認できるので、1年間の予算を組むときの参考にすると良いでしょう。

AWS Pricing Calculatorの見積もり結果を共有する方法

AWS Pricing Calculatorの見積もり結果は、複数人で共有することができます。

見積もり結果は、パブリックサーバーに保存されるので、共有リンクを共有すれば、誰でも閲覧が可能です。AWSの利用に関する説明を行うときなどに役立つでしょう。

AWS Pricing Calculatorの見積もり結果を共有したい場合、まず画面左下にある「編集」をクリックします。任意の名前を入力したら、「保存」をクリックします。たとえば、「Webサイト見積」などと入力すると良いでしょう。

「共有」をクリックしたら、あらためて内容を確認し、問題がなければ「同意して続行する」をクリックします。

パブリックリンクが表示されたらコピーし、情報を共有したいユーザーにリンクを提示します。URLさえあれば、誰でも閲覧できるようになります。

AWSの料金を抑える3つのコツ

AWS Pricing Calculatorで見積もりを作成したら、以下の3つの料金最適化手段を検討しましょう。適用可否をCalculator上でシミュレーションすることも可能です。

コツ1:リザーブドインスタンス(RI)で最大72%割引

1年または3年の利用を前提に購入することで、オンデマンド料金と比較して最大72%のコスト削減が可能です。

項目オンデマンドRI(1年・全前払い)RI(3年・全前払い)
月額(t3.medium・東京)約$38.54約$24.82(35%OFF)約$15.84(59%OFF)
向いている用途一時的な検証・開発本番環境(12ヶ月以上稼働)基幹システム(36ヶ月以上稼働)

コツ2:Savings Plansで柔軟にコスト削減

リザーブドインスタンスと似た仕組みですが、特定のインスタンスタイプに縛られず、1時間あたりの使用金額をコミットする方式です。インスタンスファミリーの変更やリージョン移動にも対応でき、柔軟性が高いのが特長です。

  • Compute Savings Plans:EC2・Fargate・Lambdaに適用可能。最大66%割引
  • EC2 Instance Savings Plans:特定のリージョン・ファミリーに限定する分、最大72%割引

コツ3:スポットインスタンスで最大90%割引

AWSの余剰キャパシティを利用するため、オンデマンドの最大90%OFFで利用できます。ただし、中断リスクがあるため、バッチ処理・テスト環境・CI/CDパイプラインなど、中断が許容されるワークロードに限定して活用しましょう。

まとめ

AWS Pricing Calculatorは、AWSの導入・運用コストを事前に把握するための必須ツールです。本記事の要点を振り返ります。

  • 基本:AWS公式の無料見積もりツール。200以上のサービスに対応し、リージョン・インスタンスタイプ別の詳細シミュレーションが可能
  • 手順:サービスごとに構成を入力し、合計料金を確認。結果はリンクで共有・CSVエクスポートが可能
  • 注意:データ転送料・スナップショット料金・NAT Gateway料金など、見落としやすい隠れコストを必ず加味する
  • コスト削減:リザーブドインスタンス(最大72%OFF)、Savings Plans(最大66%OFF)、スポットインスタンス(最大90%OFF)を活用
  • 判断に迷ったら:AWS導入実績のあるパートナー企業に相談し、実運用を踏まえた見積もりを取得する

「見積もりは作れたが、この構成でよいのか自信がない」——そう感じた場合は、AWS導入支援の実績があるプロに相談することで、コストと品質のバランスを最適化できます。

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