WinActor NLとFLの違いとは?ライセンス選び方ガイド【失敗しない選定基準】
「WinActorのNLとFLって何が違うの?どっちを選べばいいの?」
WinActorの導入を検討しているとき、最初に迷うのがライセンス形態の選択です。NL(ノードライセンス)とFL(フローティングライセンス)は、費用だけでなく使い勝手と導入規模に応じた適合性が大きく異なります。間違えて購入してしまうと、「高い費用を払ったのに思うように使えない」という事態になりかねません。
本記事では、WinActorのNLとFLの仕組みの違い・費用感・選び方の基準を、実際に企業導入支援を行っている視点から具体的に解説します。
目次
想定読者
本記事は、次のような方を想定しています。
- WinActorの導入を初めて検討しており、ライセンス体系から学びたい方
- NLとFLの違いがわからず、業者や代理店に聞きにくいと感じている情シス担当者
- 既にWinActorを導入しているが、ライセンス形態を見直したいと思っている方
- 複数拠点・複数部門へのRPA展開を計画している方
WinActorのライセンスは2種類ある
WinActorには主に2つのライセンス形態があります。
| ライセンス | 正式名称 | 別称 |
|---|---|---|
| NL | ノードライセンス | 端末ライセンス・スタンドアロンライセンス |
| FL | フローティングライセンス | 共有ライセンス・浮動ライセンス |
NLとFLは「誰がどのPCでWinActorを使えるか」というルールが根本的に異なります。どちらが優れているという話ではなく、自社の使い方・規模・運用体制によって最適解が変わります。
NL(ノードライセンス)とは?
仕組み
NL(ノードライセンス)は、特定のPC1台に紐づくライセンスです。そのPCにライセンスをインストールすれば、そのPC上でWinActorを無制限に利用できます。
例:NLを3本購入した場合 → 3台のPCそれぞれでWinActorが動かせる。4台目のPCでは使えない。
メリット
- シンプルでわかりやすい:PCとライセンスが1対1なので管理が簡単
- ライセンスサーバー不要:サーバー管理のコストや障害リスクがない
- ネットワーク不要で動作:インターネット未接続の工場ネットワークや閉域環境でも利用可能
デメリット
- PC固定のため流用しにくい:特定のPCが廃棄になったらライセンスも無駄になる
- 拡張しにくい:利用台数が増えた場合、1本ずつ追加購入が必要
- 同時使用の効率化ができない:A部門が使っていない時間帯にB部門が使えない
NLが向いているケース
- 常時稼働させる専用RPCロボット端末が決まっている
- 導入初期で1〜2台から始めたい
- インターネット未接続・閉域環境での運用が必要
- 特定の担当者専用の自動化ツールとして使う
FL(フローティングライセンス)とは?
仕組み
FL(フローティングライセンス)は、同時使用数で管理されるライセンスです。会社内の複数のPCにWinActorをインストールできますが、「同時に動かせる台数」がFL本数によって決まります。
管理のためにライセンスサーバー(WinActor Manager)が必要です。WinActorを起動するとき、PCがライセンスサーバーにアクセスしてライセンスを借り(チェックアウト)、終了時に返却します。
例:FL3本の場合 → 10台のPCにWinActorをインストールできるが、同時に動かせるのは3台まで。
メリット
- 少ないライセンス本数で多数のPCに対応:24時間稼働させない場合、利用効率が上がる
- 複数拠点・部門への展開が柔軟:各部門のPCにインストールして、空き時間を共有できる
- 運用が変わっても対応しやすい:どのPCで使うかを後から変えやすい
デメリット
- ライセンスサーバーの管理が必要:サーバーが落ちると全PCでWinActorが使えなくなるリスク
- ネットワーク接続が必須:FLはライセンスサーバーとの通信が必要なため、閉域環境には向かない
- ライセンス競合が起きる可能性:FL本数より多くのPCが同時に使おうとすると待機が発生する
FLが向いているケース
- 複数部門・複数拠点にWinActorを展開したい
- 担当者が時間帯によって交代でRPAを使う運用
- 将来的に利用台数を拡張する予定がある
- コスト効率を重視したい(同時使用が分散する場合)
NLとFLの主な違い比較表
| 比較項目 | NL(ノードライセンス) | FL(フローティングライセンス) |
|---|---|---|
| ライセンスの紐づき | 特定のPC1台 | 同時使用台数で管理 |
| インストール可能台数 | 購入本数分のPC | 制限なし(同時使用数のみ制限) |
| ライセンスサーバー | 不要 | 必要(WinActor Manager等) |
| ネットワーク | 不要 | 必要(サーバーへの接続) |
| 閉域環境での利用 | ◎ 可能 | △ 要件確認が必要 |
| 拡張のしやすさ | △ 1本ずつ追加購入 | ○ FL本数を増やすだけ |
| コスト効率(多数PC) | △ 台数分の費用 | ○ 同時使用数分のみでOK |
| 管理の複雑さ | ○ シンプル | △ サーバー管理が必要 |
NLとFLのコスト比較:どちらが得か?
WinActorの価格はオープン価格のため、販売業者によって異なります。一般的な傾向として、FLはNLより1本あたりの価格が高い設定です。ただし「同時使用数で管理できる」というFLの特性を活かせる場面では、トータルのライセンス本数を少なくできるためコストが抑えられます。
NLが安くなるケース:24時間365日常時稼働の専用端末として、1〜3台を運用する場合
FLが安くなるケース:10台以上のPCで、時間帯をずらして使う場合(同時使用数は3〜5本で済むことが多い)
具体的な価格は業者によって異なり、相見積もりで差が出やすいのがFLです。FLの価格差と相見積もりの進め方については下記の記事で詳しく解説しています。
よくある選択ミスのパターン
ミス1:「とりあえずNL」で後から後悔するケース
「まずは1台試してから」とNLを選んだものの、成果が出て全社展開することになったとき、NLを大量に追加購入するよりFLに切り替えた方が安い、というケースがあります。導入初期から将来的な拡張計画をある程度想定してライセンス形態を選ぶことが重要です。
ミス2:「FLの方が効率的」と過小見積もりするケース
「10台で同時に3本使えば十分」と見積もってFLを導入したものの、実際には業務ピーク時に全端末が同時に動かしたい場面が多く、ライセンス競合が頻発して追加購入が必要になるケースです。業務の稼働パターンを事前に調査しておくことが重要です。
ミス3:閉域環境でFLを選んでしまうケース
工場や医療機関など、インターネット接続のないネットワーク環境でFLを購入してしまい、ライセンスサーバーへの接続ができないために使えない、という事態もあります。閉域環境では原則NLを選択してください。
NL・FLどちらを選ぶか:判断フローチャート
以下の質問に順番に答えることで、自社に合ったライセンス形態を判断できます。
Q1. 閉域ネットワーク(インターネット未接続)環境で使いますか?
- はい → NLを選択(FLはネットワーク必須のため不可)
- いいえ → Q2へ
Q2. 使用するPCは1〜3台で固定されていますか?
- はい(常時稼働する専用端末がある)→ NLを選択
- いいえ(複数部門・多数PCへの展開を想定)→ Q3へ
Q3. 同時にWinActorを動かすPCの台数はどのくらいですか?
- 同時使用台数 = インストールしたいPC台数 → NLを選択(FL本数 = NL本数になるため)
- 同時使用台数 < インストールしたいPC台数 → FLを選択(効率的に使い回せる)
作った人しか直せないフローが増えると、かえって属人化します。Power Automate 導入支援・作成代行では、運用まで見据えた設計をご支援しています。
まとめ
本記事のポイントをまとめます。
- NL(ノードライセンス)は特定PCに紐づく。ライセンスサーバー不要で閉域環境にも対応。1〜3台の固定運用に向いている
- FL(フローティングライセンス)は同時使用数で管理。多数のPCで時間をずらして使う場合にコスト効率が高い
- 選び方のポイントは「閉域ネットワーク環境か」「同時使用台数 vs. インストール台数の差」の2点で判断できる
- FLはオープン価格のため業者によって価格差が大きく、相見積もりが有効
WinActorのライセンス選定・導入のご相談は、c3index にお気軽にどうぞ。
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