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自社のWebサービスは大丈夫?脆弱性が潜んでいる危ないサイン10項目と、まず現状を確かめる方法

2026.10.26

/最終更新日:

会員サイトやECサイト、予約システムなど、自社のWebサービスを公開している企業は少なくありません。一方で、不正アクセスや情報流出のニュースが続くと、「うちのサービスは本当に大丈夫だろうか」という不安もわいてきます。

ただ、「大丈夫かどうか」は、見た目や普段の動きからは判断できません。脆弱性(セキュリティ上の弱点)は、正常に動いているシステムの中に静かに潜んでいるものだからです。

本記事では、自社のWebアプリケーションに脆弱性が潜んでいる可能性を示す「危ないサイン」と、まず現状を確かめるための現実的な方法を解説します。専門的な知識がなくても読み進められるよう、できるだけ平易な言葉で説明します。

想定読者

本記事は、次のような方を想定しています。

  • 会員サイト・EC・SaaS・予約システムなど、自社のWebサービスを運営している企業の担当者
  • 開発を外部に委託していて、セキュリティ対策の状況を自分たちで把握できていない方
  • 経営層や取引先から「うちのサービスは安全なのか」と聞かれ、答えに困っている方
  • 脆弱性診断が必要だと感じつつも、費用や期間の面で踏み出せていない方

1. 規模の小さいWebサービスも狙われる理由

「うちは有名企業ではないから狙われないだろう」と考える方は少なくありません。しかし、現在の攻撃の多くは、特定の企業を狙い撃ちするものばかりではありません。

攻撃は「人」ではなく「プログラム」が探している

インターネット上では、攻撃者が用意したプログラムが、公開されているWebサイトを片っ端から調べています。古いソフトウェアが動いていないか、入力欄に細工をすると想定外の動きをしないか、管理画面が誰でも開ける状態になっていないか。こうした確認が自動で、しかも休みなく繰り返されています。

つまり、攻撃の対象を選ぶ基準は「弱点があるかどうか」です。弱点が見つかれば、企業の規模に関係なく狙われます。

Webアプリケーションは「価値のある情報」の入口になりやすい

会員登録やログイン、マイページ、決済、問い合わせフォームなどを備えたWebアプリケーションは、個人情報やクレジットカード情報、取引データといった価値の高い情報とつながっています。静的な会社案内のページと比べて、入力を受け付ける箇所やデータベースとのやり取りが多いぶん、弱点が生まれやすい構造でもあります。

「作ったときは安全だった」が通用しない

公開した時点では問題がなかったとしても、時間がたてば状況は変わります。使っているソフトウェアやライブラリに新しい脆弱性が見つかることもあれば、機能追加や改修のたびに新しい弱点が入り込むこともあります。そのため、セキュリティの確認は一度で終わらせず、定期的に繰り返す必要があります。


2. Webアプリケーションに潜みやすい代表的な「穴」

ここでは、Webアプリケーションでよく問題になる脆弱性を、仕組みがイメージしやすいように紹介します。細かい技術を覚える必要はありません。「こういう種類の弱点がある」と知っておくだけで、自社の状況を考えるヒントになります。

SQLインジェクション

検索欄やログインフォームなどの入力欄に、データベースを操作する命令を紛れ込ませる攻撃です。入力値のチェックが不十分だと、本来は見えないはずの会員情報が丸ごと引き出されたり、データが書き換えられたりするおそれがあります。被害が大きくなりやすい、代表的な脆弱性の一つです。

クロスサイトスクリプティング(XSS)

利用者の入力内容をそのまま画面に表示する箇所に、不正なスクリプトを埋め込む攻撃です。ほかの利用者のブラウザでそのスクリプトが動き、ログイン状態を乗っ取られたり、偽の入力画面に誘導されたりする危険があります。

認証・セッション管理の不備

ログインまわりの作りが甘いと、他人になりすましてマイページに入れてしまうことがあります。たとえば、URLの数字を書き換えるだけで別の会員の情報が見えてしまう、ログアウトしてもセッションが残り続ける、といったケースです。

設定の不備や古いソフトウェア

アプリケーションの作りに問題がなくても、サーバーやミドルウェアの設定が原因で弱点が生まれることがあります。管理画面が外部から誰でも開ける、エラー画面にシステムの内部情報が表示される、サポートが終わった古いバージョンのソフトウェアを使い続けている、などが典型的な例です。

通信や保存データの保護不足

通信が暗号化されていない、パスワードが適切に保護されずに保存されている、といった状態も危険です。万が一データが流出したときの被害を大きくしてしまいます。


3. あてはまったら要注意。脆弱性が潜んでいる「危ないサイン」10項目

ここからは、自社のWebサービスに脆弱性が潜んでいる可能性を示すサインをチェックリストの形で紹介します。どれか一つでもあてはまる場合は、現状を一度確かめておくことをおすすめします。

開発・改修にまつわるサイン

  1. 公開してから一度も脆弱性診断を受けていない
    作ったときにテストはしていても、セキュリティの観点で第三者が確認していなければ、弱点に気づけていない可能性があります。
  2. ここ1〜2年で機能追加や改修を何度もしている
    改修のたびに新しいコードが加わります。最初の診断から時間がたっている場合、その後に入り込んだ弱点は確認できていません。
  3. 開発会社が変わった、または当時の担当者がいない
    作りの経緯がわからないシステムは、どこにどんなリスクがあるのかを誰も説明できない状態になりがちです。
  4. 入力フォームや検索機能、ファイルのアップロード機能がある
    外部からの入力を受け付ける箇所は、攻撃の入口になりやすい部分です。数が多いほど、確認すべき箇所も増えます。

設定・運用にまつわるサイン

  1. 使っているソフトウェアやライブラリのバージョンを把握していない
    どのバージョンを使っているかわからなければ、既知の脆弱性の影響を受けるかどうかも判断できません。
  2. 管理画面のURLが推測しやすく、誰でもアクセスできる
    「/admin」のようなわかりやすいURLで、アクセス元の制限もない状態は、攻撃者に入口を教えているようなものです。
  3. エラーが起きたとき、画面にシステムの詳しい情報が表示される
    エラー内容から、使っているデータベースや内部の構造が読み取れてしまう場合があります。

体制・説明責任にまつわるサイン

  1. セキュリティの状況を説明できる資料がない
    取引先のセキュリティチェックシートや経営層からの質問に、根拠をもって答えられない状態です。
  2. 「委託先に任せているから大丈夫」と考えている
    開発や保守を委託していても、サービスを提供する責任は自社にあります。委託先がどこまで確認しているかを把握しておく必要があります。
  3. 個人情報や決済情報を扱っているのに、最後に確認したのがいつか思い出せない
    扱う情報の重要度が高いほど、確認の間隔は短くするべきです。

いくつあてはまったでしょうか。あてはまる項目が多いほど、「何も起きていない」のではなく「まだ気づいていないだけ」の可能性が高くなります。

ここまで読んで、自社のサービスにあてはまる項目があった方は、まず現状を確かめることから始めてみてください。シースリーインデックスでは、公開中のWebアプリケーションを最短24時間で確認できる即チェック Web脆弱性クイックスキャンをご用意しています。


4. 脆弱性を放置すると、何が起きるのか

「今のところ問題は起きていないから」と後回しにしているあいだにも、リスクは積み重なっていきます。脆弱性を突かれた場合に起こりうることを整理しておきましょう。

個人情報・顧客情報の流出

会員情報や問い合わせ履歴、取引データなどが外部に流出するおそれがあります。個人情報の漏えいが発生し、一定の条件にあてはまる場合は、個人情報保護法にもとづき個人情報保護委員会への報告と本人への通知が求められます。対応には、原因調査や再発防止策の検討も含め、多くの時間と人手がかかります。

サイトの改ざん・不正な誘導

Webページが書き換えられ、利用者が偽サイトに誘導されたり、不正なプログラムを読み込まされたりすることがあります。自社が被害者であると同時に、利用者に被害を広げる側になってしまう点が深刻です。

金銭的な被害

ECサイトや決済機能を持つサービスでは、クレジットカード情報の不正利用や、不正な注文・ポイントの不正取得といった直接的な金銭被害につながることがあります。

サービス停止と売上の損失

被害が発覚すると、調査や復旧のためにサービスを一時的に止めざるを得ないことがあります。停止中の売上が失われるうえ、再開後も利用者がすぐに戻ってくるとは限りません。

信用の低下と取引への影響

情報流出は、利用者や取引先からの信頼を大きく損ないます。取引先によっては、セキュリティ体制の見直しを取引継続の条件にすることもあります。一度失った信用を取り戻すには、長い時間がかかります。

こうした被害と比べると、事前に弱点を見つけて塞ぐためのコストは、はるかに小さく済むことがほとんどです。


5. 不安を感じたら、まず「現状を知る」ことから

危ないサインに心当たりがあっても、いきなり大がかりな対策に取りかかる必要はありません。最初にやるべきことは、自社のWebアプリケーションにどんな弱点があるのか、今の状態を知ることです。現状がわからないままでは、何から手をつけるべきかの優先順位も決められません。

現状を確かめる方法は大きく3つ

自社でできる範囲の点検

使っているソフトウェアのバージョン確認や、管理画面へのアクセス制限の有無など、社内でできる点検もあります。ただし、アプリケーションの作りに起因する脆弱性は、専門の知識やツールがないと見つけるのが難しいのが実情です。

ツールによる診断

専用の診断ツールを使い、外部から既知の脆弱性や設定の不備を確認する方法です。短期間・低コストで実施でき、主なリスクを把握する入口として向いています。最近は、AIを活用して精度を高めたツールも登場しています。

専門家による手動診断・ペネトレーションテスト

専門のエンジニアがツールと手作業を組み合わせて、画面や機能を一つずつ確かめる方法です。ペネトレーションテストでは、実際の攻撃者と同じ手順で侵入を試み、どこまで被害が広がるかを検証します。精度は高い一方で、期間は数週間から数か月、費用も大きくなりやすいため、重要なシステムや定期的な監査に向いています。

最初の一歩は「早く、手軽に」でよい

「本格的な診断は高くて時間がかかるから」と何もしないままでいるより、まずは短期間で主なリスクを把握し、危険度の高い穴から塞いでいくほうが現実的です。そのうえで、必要に応じて本格的な診断へ進めば、費用も時間も無駄になりません。


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対象となるWebアプリケーション

インターネットに公開している、SaaS・会員サイト・EC・予約や業務システムなどの動的なWebアプリケーションが対象です(1URL・1ドメイン単位)。静的なWebサイト単体は対象外となります。対象になるか判断が難しい場合も、対象URLをお知らせいただければ事前に確認します。

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まとめ

Webサービスの脆弱性は、企業の規模に関係なく狙われ、正常に動いているように見えるシステムの中にも潜んでいます。本記事で紹介した「危ないサイン」に一つでもあてはまる場合は、問題が表に出る前に現状を確かめておくことが大切です。

  • 攻撃はプログラムで自動的に行われ、規模ではなく「弱点の有無」で狙われる
  • 入力フォーム、ログイン、決済などを持つWebアプリケーションは特に注意が必要
  • 改修の多さ、担当者の交代、バージョン管理の不足などは「危ないサイン」
  • 放置すると、情報流出・改ざん・金銭被害・信用低下につながる
  • 最初の一歩は、短期間で主なリスクを把握し、危険度の高い穴から塞ぐこと

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